平成斜陽族
予定があったのに指導先の家庭から急に電話があり、今日来れないかと言われ仕方なく行った。
それで、現在完了形と数学の証明問題について2時間ほど指導したらもう昼下がりになってしまう。川島雄三見に行こうかなと思ったけれど、結局帰って大人しく読書した。
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「小説読むのめっちゃ好きー」
「何読むの?」
「Yoshiとかー」
「馬鹿、そんなん読んでんから国語赤点なんだよお前、漱石読めとは言わんけど、せめてりさタン読めよ」
「あ。あのねあとね蜘蛛の糸が好き」
「芥川の?」
「うん」
「芥川はいいよね、蜜柑とか知ってる?」
「檸檬じゃなくて?」
「檸檬は梶井基次郎だよ。あれも神だけど。」
「知らなーい」
「あのさ、出稼ぎムスメがさ、電車の窓から蜜柑をね、ぽーーーんて投げんだよ」
「へー、面白くなさそう」
とか言う話をした。じゃ、僕は中学生の頃何読んでいたかなぁと思い出すと、完全に斜陽族で、あと麻耶雄高や馳星周とか花村萬月だったかなぁ、阿部和重もこの頃ハマりだした。でもバトル・ロワイアルとかも並行して好きだったから、大してYoshiと変わんなかったのかもなぁと思う。村上春樹はこの頃から全然苦手だったなぁ。それでなんとなく最近太宰を読み返していたのだけれど、もうあまり心に響かなくなってきていた。
夕方から記号学のレポートを書こうかなと思っていたのになぜか「寄生獣」を全巻読んでしまった。記号学はいいよなぁ。面白いのもあるけど、何よりカッコいい。でも卒論には出来そうにないと思う。ゼミの4年の卒論構想発表があまりに酷くて失望している。なんというか奇を衒いすぎね。タイトルとかテーマだけめっちゃ面白そうで中身スカスカみたいな。もう社会学やっている人間の大半は、ファッションとして学問をしているだけなんじゃないかと絶望的な気さえしてくる。構築主義的社会学とか、絶対30年後には流行ってないと思うよ。あとバルトも流行ってるなぁ。その実原書は読んでませんみたいなね。
僕らの代とかはみんなミクシーとかについて書くんだろうか、終わってるー。
僕も突飛なテーマにしようかと思っていたけど、なんかそういう奇を衒った卒論書こうとしている人の大半が残念な結果になっているみたいなので、無難なメディア論になってしまいそうだなぁ。
ま、世間学も流行りといえば流行りなのだけれど、色々な問題に還元できそうで後々役に立ちそうだ。阿部氏が編纂した上記の本で、なんとまだ売れていない頃の片山恭一が寄稿していた。読んでみたが最悪だった。この人は根本的に頭が悪いんだと思う。
6月が終わる。
嗚呼オリエント工業の展示会今日までだった。デートの約束に浮かれてすっかり忘れてた。しまったなぁ。
http://www.vanilla-gallery.com/gallery/lovedoll/lovedoll.html