Devil's Own

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ハサミジャガーにこそ価値がある―「仮面ライダー THE NEXT」

 すっかり寒くなってしまって、午前中は、レコードを裏返す以外一歩もベッドから出ずにいた。ポリスのラストアルバムが回り続けるこの素晴らしき憂鬱な部屋からは一歩も出たくないぜという感じである。
 とはいえさすがに起き上がって、うどんなど茹でたりしていると先輩から「仮面ライダー THE NEXT」を見ないかというお誘いがあり次いでに学祭へも顔を出してみたり。近くの映画館がメンズデイなるものをやっていて今日も千円で見る事が出来た。ラッキー。
 肝心の映画はというと、やはりダメだった。といっても前作ほどではない。前作「仮面ライダー THE FIRST」は歴史的な愚作で、仮面ライダーをダシに昼メロ以下の安っぽい恋愛ドラマが展開されるという凄惨な光景に目も覆わんばかりだったが、今回はロマンス要素を排し、怪奇路線を意識している点は素直に評価できるし、脚本は相変わらず粗が多いが、アクション優先で見るとするならばそれなりに楽しめるものだった。王道というわけでもなくR-12というのが気に食わないが、終盤での3人ライダー揃い踏みなどはカタルシスに満ちていたし、よかったのではないだろうか。
 特によかったのは田口トモロヲが演じたシザーズジャガーだろうか。外国人かぶれのキャラクターが上手くはまっており、なかなかよかった。