Devil's Own

cinema, music, book, trash and so on...

Fuji Rock Festival 08

 ただいまー。無事帰りました。それでは恒例の振り返りタイム行ってみましょう!
7月24日

石野卓球
The Beaches
The Fumes

 前夜祭。お昼に出発して夕方7時頃到着。テントを張っていると花火が上がる。木に隠れて微妙に見えず。ビーチズよかった。超軟派!前夜祭なのに予想外に体力を消耗する。
7月25日

中山うり
Rodorigo Y Gabriela
Midnaight Juggernauts
Jamie Lidell
Spoon
Gossip
Bloc Party
Mice Parade
Bootsy Collins
My Bloody Valentine
Dj Fresh
Dj Mehdi
Dan le Sac VS Scroobius Pip
Dr.Ihara

1日目

  • テントが古すぎるためか若干水漏れしていて、そのために朝早く目が覚める。歯を磨いているときにタイムテーブルを落としてしまい凹む。。
  • Jamie Lidell、超歌うまくてびびる。途中からバンドがいなくなってひとりでサンプラー遊びを始める。アルバムは60年代モータウンの多幸感溢れる傑作であったけれども、ライヴもかなりハッピーだった。
  • Spoonは人気なかったなー。雨が降り出したのでホワイトのケイト・ナッシュを諦めて、そのままレッドに残りGossip。ベス・ディトーの豊満な肉体が揺れる揺れる。ラストはStanding In The Way Of Controlを大合唱。うぉううぉううぉー!!
  • オアシスでご飯を食べているときにタナソウを見かける。疲れていたし若干距離があったので話しかけず。
  • mice paradeid:syon_syonさんと会う。ブログのイメージの通り素敵な方でした。僕がタイムテーブルをなくした落胆ぶりを話すと翌日の一日券を交換するときにもらってくるよと言ってくれる。やさしー。
  • なんといっても、初めて会う場所がフィールド・オブ・ヘヴンでしかもmice paradeが演奏しているなんて最高だったね。これでリアル友達になったぜ。
  • syon_syonさんも交えてホワイトでBootsy Collinsを見る。JBトリビュート企画で3部構成。ブライアン・バートンルイスが冒頭MCを担当し、最初からものすごいテンションだった。マイブラのために途中で抜けたが、最後まで見た友達によれば12時まで続いたそうなので3時間近くのロングセットだったということになる。もちろん素晴らしいライヴだったとのこと。しかし僕にはマイブラを見る使命があったので1部で抜けてグリーンへ向かう。マイブラはもう始まっていて向かう途中「When You Sleep」が聴こえはじめ、テンションがあがる。
  • それにしてもBootsyを蹴って行くだけの価値がマイブラにはあったよ。これだけは何としても見なくては、という感じだったしね。あー本当にマイブラ見てるんだってずっと考えてた。高校生のとき初めて「Loveless」を聴いたときはこんなところで彼らの演奏を見ることができるなんて思いもしなかった。フィードバックギターの洪水とその向こう側に聞こえる歯のとろけるようなメロディー。全部そのまま再現されていて始終鳥肌立ちっぱなしだった。"Soon"とかもう。。
  • 最後は10分以上同じノイズを出し続ける。轟音の中で高揚感と疲労が溶け合ってだんだんと聴こえないはず音が聴こえてくる。あのトリップを忘れない。ノイズ。星空。完璧。
  • 個人的には大好きな"Blown A Wish"を聴けなかったのは残念だったけど、次に来日するのはいつかわからないし、もしかしたらライヴだってもう何年もやらないかもしれない。そう考えると伝説になるかもしれない圧巻のステージだった。まぁ、BootsyはBootsyで伝説なんだけどね。
  • その後レッドへ。オレンジでオールナイトフジをやっているので大半がそっちへ行ったためかレッドマーキーはがら空き。DJ FRESHとDJ MEHDIを後ろのほうで見る。DJ MEHDIが大ネタ使いで、ダフパンやジャスティス、クラクソンズ、ブロック・パーティーを自分の曲のように回して盛り上げていた。〆はM.I.Aの名曲"Paper Plane"。センスいいね!
  • ダン・ル・サックから踊る。かっこよかった。ビートルズやクラッシュ、スミス、ニルヴァーナ、オアシスなど往年の大物ロックバンドの名前を次々と挙げてJust A Band(ただのバンドだ)と一刀両断していくThou Shalt Always Kill(邦題「汝、つねにキメるべし」)とういう曲*1があるのだけど、今回はフジロック仕様ということで、アーティストの部分をPrimal ScreamUnderworldSimple PlanCSSなどに差し替えて歌っていた。「俺がバンド名言っていくからお前ら"Just A Band"って言ってね」みたいなMCを挟んで、最高に盛り上がっていたのだけど、My Bloody Valentineで噛んでしまい苦笑い。マイブラはただのバンドじゃないってことね。
  • クリスタルパレスで、1時間くらい踊ってテントに戻る。April MarchやClashなどをかけてくれて盛り上がるが、RCサクセションがかかったときは少しウェットになってしまった。
  • 4時くらいに就寝。

7月26日

PARA
Gotye
Hard-Fi
Bettye Lavette
The Zutons
Tricky
Gogol Bordello
Primal Scream
Ian Brown
Erol Alkan
Swich
Richie Hawtin

2日目

  • 暑すぎて起床。早めに言って河で涼む。
  • PARAで再びsyon_syonさんに会う。宣言どおりタイムテーブルをもらってきてくれて、本当に感謝。本当にありがとう。
  • Hard-Fiはいまいちざんした。踊ったけどね。僕が彼らに求めているのはタイトさしなやかさであって、決してオアシスのようなマッチョイズムではないんだよなー。"Hard To Beat"も"Stars Of CCTV"もキー下げて歌っていたし。でも"Living For Weekend"はよかった。
  • Berrye Lavetteはソウルフルですごいよかったんだけど、疲れて立つことができなかった。にもかかわらず次のズートンズでまた踊る。ズートンズいいよズートンズ
  • Trickyでまた休んで、「Underworldのために体力温存しておこう」とか思いつつ、ホワイトのGogol Bordelloで今年最高に踊り狂う。や、だってものすごいんですよこの人たち。ということで今年のベストアクトのひとつ。
  • Primal Screamくらいから少し頭が痛み始め、Ian Brownでピークに。一応、Underworld見るためにグリーンへ移動したが、人ごみと歓声でますます悪化し、仕方なくテントに戻って休むことにする。
  • 2時間ほど眠ると頭痛が引いたので、再び会場へ。すっかり元気を取り戻し、Richie Hawtinで朝まで踊り狂う。
  • Richie Hawtinは凄かった。最小限の音数だけで2時間近く、まったく飽きさせないDJセット。Underworldは見れなかったけど、正直こっちで満足だな。多分両方を全力で楽しむのは体力的に不可能だと思うし。
  • PA卓前で踊っていたので、細かい音までよく聴こえた。踊っているうちに自分の意識と周囲の音の境界が突き崩れて一体化していく感覚がたまらない。「音楽で人とつながれる」なんてクリシェがいかに欺瞞に満ちたものであるかを思い知らされる。自意識が研ぎ澄まされ、孤独をくっきりと浮き彫りにしてくれる。だからね、リッチーのDJ聴いて、キスとかしてた馴れ合いカップルとかは即刻破滅するべきだと思うよ。
  • 予定を30分以上オーバーして、ビートをつなぎ続けるリッチー。音を止めて、拍手と歓声が起こり、これで終わりかと思いきや再びビートがフェイドインしてくるというパターンを10回以上繰り返し、最後にはダイヴ。そのサディスティックな責め方にへとへと。6時就寝。

7月27日

Double Famous
Seasick Steve
Janet Klein
Foals
The Go!Team
The Breeders
Naruyoshi Kikuchi Dub Sextet
Lee'Scrach' Perry
CSS
Primal Scream
Rodrigo Y Gabriela
Neon Neon
Adrian Sherwood

  • 暑さにもかかわらず、疲れで10時近くまで眠る。
  • 川で涼んで、髪など洗ってDouble Famous。「悪魔を憐れむ唄」などやっていて相変わらずよかった。
  • 新しくできたメキシカンなエリアで休む。一緒にいた友達が二人とも爆睡したのでひとりでSeasick Steveを見る。かなり酔いどれたじいさん。いかす。
  • アヴァロンでJanet Klein。かわいい。ものすごくかわいかった。「あいしてまーす」とか「あなたがすきでーす」とかMCがいちいちキュート。雷に驚くところとかもう。途中ひどく通り雨が降った、おかげで涼しくなる。あれはいい雨だった。隣でバンジョーを弾いていたおじさんも素晴らしく、20年代の南部歌謡を思わせるナンバーを次々疲労。聴いているうちに、どうにもジョン・フォードダグラス・サークの映画が思い出されて不覚にも泣いてしまう。マイブラでも泣かなかったのに。
  • ご飯を食べながらFoalsを後ろのほうで。聴かず嫌いしていたが結構よかった。
  • Go!Teamに備えて、前のほうへ移動する。このころから再び雨がひどく降り出す。
  • Go!Teamは最高だった。コール&レスポンスも男子と女子と分けてみたり、シンガロングも歌詞を丁寧に教えてくれたり盛り上げ方が上手い。*2「とべ!とべ!とべ!とべ!」というコールにあわせてみんなでジャンプ。セカンドはあまり人気がなかったようなので心配だったが、杞憂だった。むしろライヴではセカンドの曲の方が映えていたように思う。後でわかったが一緒に来た友達みんなばらばらに見ていたんだそう。
  • ホワイト→オレンジ→ヘヴンと順番に回って、Breeders、菊池成孔、Lee Scrachを少しずつ見る。Lee Scrachは帽子から煙をもくもく出しながらドープなダブを歌っていた。「エクソダスエクソダス!」といっていたのだけど、「エクササイズ」に聴こえた、へんなのーとか笑っていた。
  • 大急ぎでレッドに向かったが、CSSは既に満員。
  • 頑張って前までねじ込んでいったが、半分より後ろが限界だった。それでも結構見えたけどね。ただCSS知名度が高いせいか周りが中途半端にミーハーな人たちばっかりで、全然ノらないのにはちょっと閉口した。前のほうは楽しそうだったけど、後ろが盛り上がるのはiPodタイアップ曲だけ。やれやれ。
  • でもよかったよ。友人のH君が「学祭バンド」と評していたのはまったくその通りで、ダンボールの張りぼてで作ったようなCSSのロゴマークと風船で飾ったステージといい、調子っぱずれの演奏といい、まさに学園祭のそれなんだよな。
  • とは言えいまや押しも押されもせぬトップアーティストであるという確信も得た。先述のiPodタイアップ曲をはじめとしたファーストアルバムからの曲ももちろん盛り上がっていたが、"Left Behind"、"Let's Reggae All Night"、"Rat Is Dead"など新作から曲は荒削りなライヴにおいても抜群の強度を持っており、セカンドアルバムにおける彼らの躍進ぶりが窺い知れた。
  • その後、友人たちと合流すべく再びヘヴンへ。Rodrigo Y Gabrielaの超絶ギターテクに度肝を抜かれる。ギターがリズム楽器になってたからね。アコギ二本によるダンスミュージック。
  • レッドに戻ってNeon Neon。凄くよかったのに、体力が限界に達して動くことができなくなる。Adrian Sherwoodがダブダブした音を出すさまを後方で座ってみる。A Day In The Lifeがものすごくサイケなダブミックスにされており、ジョンはこっちのほうが喜んだかもなとちょっと思った。
  • キャンプに帰って少し休み、5時のシャトルバスに乗って越後湯沢。始発だったので、ずっと座れた。たっぷり眠ってお昼ごろには東京に着いたとさ。

 というわけで、結局大学に入ってから4年間、毎年フジロックに行ったことになる。まぁ来年は仕事しているわけだし、このように前夜祭から3日間たっぷり楽しむことができるのはここ数年ないだろう。
 天候からみると、これまでで一番よかった。去年はほとんど雨が降らなかったがあれはあれで体力が奪われて結構辛かったのだ。今年は雨がいい具合に降ってくれて、しかもタイミングよくレッドマーキーにいたりしたので、不快な思いはほとんどせずにすんだ。強いて言うならテントがぼろすぎて水漏れしていたくらいだろうか。
 例年よりカップルが多い気がしたのはきのせいでしょうか。フジがディズニーランドみたいにロマンチックな感じになったら嫌だなぁ。子どもが多い気がしたのも気のせいでしょうか。これは結構よかったな。
 Primal ScreamThe BirthdayAsian Dub Foundationなど2回パフォーマンスするアーティストが多かったのも今年の特徴。まあ、清志朗のキャンセルがあったのでBirthdayは仕方ないにしても、ヘッドライナーやクロージングに関してはもう少し頑張って欲しいものだ。そりゃPrimalのライヴを2回見てもいいけど、それってアーティストに頼りすぎでしょう。そう考えると、なんとも寂しい気がした。
 ボードウォークを逆走したり、レッドマーキーにパラソルつきのテーブルを持ち込むのは他の人の迷惑だしルール違反だからやめようね!

*1:

*2:Hard-Fiとか「おまえら当然歌えるだろ?」と言わんばかりだったもんなぁ。彼ららしいけど。