ブラーの思い出
- アーティスト: ブラー
- 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
- 発売日: 2009/07/15
- メディア: CD
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再結成から新作を首を長くして待っているのだけれど、なぜか新しいベスト盤がリリースされた。前のベスト盤からアルバム1枚しか挟んでいない。これではニュー・オーダー状態ではないか。けしからん話だ。
前のベストアルバム『ザ・ベスト・オブ』がリリースされたのは中学3年生の夏だったと記憶している。この『ザ・ベスト・オブ』は、曲順も収録内容も乱雑でファンの間では評判がよろしくないのだが、僕にとっては完璧なトータリティを持っており、とにかくハマった。中3から高1にかけては何かとナーバスになることが多かったのだが、ブラーの音楽を聴いていると落ち着いた気持ちになれたのだ。まるで碇シンジである。あのアルバムはとても大切な1枚だ。
オリジナルアルバムも全部持っているのだけど、新しいベスト盤もまんまと買ってしまった。「カントリー・ハウス」や「エンド・オブ・センチュリー」が入っていなかったりと、こちらもかなり風変わりなセレクトだが、2枚組のボリュームであるし、ライナーノーツも充実している。宮嵜広司の解説が相変わらず気持ち悪くて良い。前回のベストから漏れていた「ケミカル・ワールド」や「ポップシーン」など初期の佳曲が収録されているのも魅力で、単なるシングル集にとどまらない「ガイド・トゥ・ブラー」といった趣である。全国の悩める中学3年生は迷わず買うべし。
ブラーといえば、有名なのは「コーヒー&TV」のミュージッククリップだろう。このクリップで演奏する4人の佇まいが「いじめられっこ」然としていて実にいい。普段は教室の片隅でサリンジャーとか読んでいる4人が、文化祭でバンドを組んでみるんだけど、ブルーカラーでフーリガンのギャラガー兄弟に「やい!お前ら何目立とうとしてんだゴルァ」って感じでどやされたりするのだろうな。
僕はリアルタイムでオアシスVSブラーの抗争を体験したわけではないが、寮の非常階段でオアシス派であるid:mondaywomanくんと血みどろの殴り合いをしたのもいい思い出である。そうやって人は互いのことを理解しあうのである。今ではいい親友だ。
ちなみに僕が最も好きなアルバムは4枚目の『ザ・グレイト・エスケイプ』。グレアム・コクソンのギターがカッコいい。セカンドもいいのだけれど「フォー・トゥモロウ」の大サビ前の間奏部分が丸々オミットされているのだよな。もちろんこちらのベスト盤はフルレングスで収録しているので聞き物だ。あと彼らの代表曲は「ガールズ&ボーイズ」であって「ボーイズ&ガールズ」では断じてないのでこの機会に覚えておきましょう。
*1:スミスとはちょっと言えないんだよね。