Devil's Own

cinema, music, book, trash and so on...

いきてます

 長らく更新が途絶えていたブログの第一声で「いきてます」って書く人をよく見かけるじゃないですか。あれって何なんだろうな、と思わないですか。いくらブログの更新が途絶えたからって、「ああ、〜さん死んだのか」と思うひとがいるのだろうか。アンテナ登録してくれている方々で僕が死んだんじゃないかと心配した人はいますか?いないよね。ブログ、というかインターネット社会のどうにも奇妙なところで、長らくログインが途絶えたり、アカウントが消滅したりすると、まるで存在そのものがぽっかり消えてなくなってしまったかのような感覚になる。その間、当人は普通に生きていて、普通に寝て起きて食べて笑っているのかもしれないけれど、インターネット上では「死んでいる」わけだ。ネット社会での人間関係が、日常業務が、めんどくさくなったり疲れたりしたら、人は簡単に死ぬことができるんだよね。よくも悪くもライトなんだよな。ネットのつながりというのは。
 逆に、僕が本当に交通事故か何かで突然死したらどうなるだろうか。当然、誰もこのブログで「ダイシックスは昨日未明交通事故で亡くなったので、当ブログはこの先更新されません」なんて告知は出さないわけだ。知り合いならともかく、顔見知りではないけれど割と前からこのブログを読んでくれている人たちは、「どうしたんだろうなぁ」とか思いつつもまさか僕が死んでしまったなんて思わないだろう。そのうち、アンテナの下の方に埋もれていってしまうわけです。それは、なんかちょっと寂しいような。といいつつそういう想像をするのはたまらなく楽しいですな。
 最近は嵐ばっかり聞いていたけれど、ようやくビートルズのリマスター盤リリースということで買ってきた。僕が買ってきたのはとりあえずこの3枚。

WITH THE BEATLES

WITH THE BEATLES

RUBBER SOUL

RUBBER SOUL

REVOLVER

REVOLVER

 すべて輸入盤。いまさら和訳なんていらないし、国内盤のライナーノーツがそんなに充実しているとは思えないからね。国内盤3枚の値段で輸入盤なら4枚買えてしまうし、自分はそこまで細かく音質や音レベルを気にしないので。いきなりボックスで買ってしまうマイケル・ジャクソンのような人がそうそういるとは思えないので、皆さんもまずはお気に入りのものを数枚選ぶわけですよね。どうなんでしょうか。なんにせよ僕らくらいの世代にとって、この3枚は、かなり王道なセレクトではないだろうか。すべてのアルバムの中でどれが一番売れているのかもかなり気になるところではある。
 モノラル盤のバラ売りがないのを知らなかった。初期4枚は絶対モノで買うつもりだったので残念。「ウィズ・ザ・ビートルズ」を聴いてみて、確かに音がものすごいクリアになっていてぶっとんだけど、結局モノラル収録の旧盤の方が好きかもしれない。そう考えると初期作は後回しにしてしまうかも。次の予定としては、魔法怪奇旅行、ペッパー軍曹、白盤を買うつもり。
 しかし、新アレンジの「Money」はすごい。低音を強調し、全体の音を分厚くしたかなり大胆なミックスで賛否は分かれるかもしれないが、この曲のビートルズは、ストロークス以降に出てきた2000年代のガレージロック製なんて完全に凌駕してしまっている。僕は、基本的に「ロックンロールバンド」としてはヴェルヴェッツやドアーズのがビートルズよりカッコいいと思っていたふしがあったが、考えを改めなくてはいけない。やはり「ロックンロールバンド」としてのビートルズは死ぬほどカッコいい。