Devil's Own

cinema, music, book, trash and so on...

2006-01-01から1年間の記事一覧

憂鬱で悲観的な2006年に僕が駄文を綴るということ

お世話になっているブログの方々で話題になっていたカヒミ・カリィのアルバムをようやく購入。NUNKIアーティスト: カヒミ・カリィ,大友良英,ヤン富田,コーネリアス,ジム・オルーク出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2006/10/25メディア: C…

古本屋でのサルベージ。

ムジカ・ロコムンド―ブラジリアン・ミュージックディスク・ガイド作者: ムジカロコムンド出版社/メーカー: アスペクト発売日: 2004/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る前から欲しかったけど高くて買えなかったもの…

さようなら、金田一耕助―なぜ「犬神家」は帰ってきたのか?

昨日レイトで市川崑によるセルフリメイク「犬神家の一族」を見に行ってきた。 いわずと知れた国内ミステリー映画の最高峰であり、その後の名探偵金田一耕助のイメージを決定付けた傑作を再び監督市川崑、主演石坂浩二で撮りなおすというというちょっと謎の試…

愛すべき悪の権化カリガリ博士―「シルバー假面」レヴュー

書くのすっかり忘れていたが先日、故・実相寺昭雄監督の遺作「シルバー假面」をユーロスペースにて見てきた。 「シルバー假面」は、第2次怪獣ブームの最盛期1971年に放映された特撮ドラマ「シルバー仮面」のリメイクである。オリジナルの第1話・第2話は初期ウ…

「平成へ帰りたい」―素晴らしき平成女子の感覚が見た「少女椿」の昭和的暗黒

久々に故郷長崎へ帰省した。20歳離れた妹はまたも僕を見て号泣。あーあ。 朝一の飛行機に乗るために昨日は一睡もしなかった。内田百聞読んで時間を潰していたが暇になったのでLast.Fmというサイトにレジストし、僕がPCで聞いた曲のリストが反映されるモジ…

ヌーヴェル・ヴァーグ三昧(3)

新ドイツ零年 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2002/02/25メディア: DVD クリック: 24回この商品を含むブログ (31件) を見る視聴2度目なのだが、映画館で観てみて改めて気づかされたのは音響設計の見事さ。やはり映画を作るうえで音響ってかなり…

ヌーヴェル・ヴァーグ三昧(2)

シネマヴェーラにて。いとこ同志 [DVD]出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー発売日: 2005/06/24メディア: DVD クリック: 35回この商品を含むブログ (17件) を見る5時から7時までのクレオ ~Collector’s Edition~ [DVD]出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2006/06/2…

ヌーヴェル・ヴァーグ三昧(1)

渋谷シネマヴェーラの年末年始プログラム「ヌーヴェルヴァーグはもうすぐ50歳になる」に足しげく通っているのだが、とりあえず今のところ観たもの。夜と霧 [DVD]出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー発売日: 2005/06/24メディア: DVD購入: 2人 クリック: 4回こ…

パメラ・カーソンと結婚したい

mixiのドアーズコミュより。 ジム・モリソンとパメラ・カーソンのスライドショウ。 なんかうねうねしてはいるが、本当に動いているみたいだし、それにこの中の二人はとっても幸せそう。てか、パメラ可愛い。 パメラみたいな彼女欲しい。 パメラとコーヒー飲…

「僕らのバンド」の愛と裏切り

06

いくつかの記事だけ、PCに保存して、前身のブログを消しました。まぁたいしたことではないが、一応報告。さて、先日ノリで選出した今年のベストアルバムを掲載したのではあるが、一応の説明責任ちゅうことで、レヴューしましょう。 今日は10位のアジカン。…

レノンの命日は僕が童貞を失った日です

ほんとに。「神に近づこうとしたら 死にたくなった」 でもセックスするのは神から遠ざかろうとする行為ですな。 久々にレノンミュージアムに行きたい。MSブログ潰そうかと思うのだが、結構思い入れのある文章もあるので、それをこういう形で転載し終えたらに…

2006アルバム・オブ・座・イヤー=誰も気には留めないけど必ず秘かに作る不毛なアルバムランキング

06

12月ということで、各雑誌やブログメディアなどでもそろそろ2006年ベストアルバムの発表とかやると思うんだが、あまり他に影響されたくないので、一足早く選出してみた。 これは音楽好きな人間にとっては、毎年恒例の年末行事みたいなものだ。 機会があれば…

エロ・グロ・ナンセンス絵巻、「地下幻燈劇画少女椿」の数奇な運命、僕らがみどりちゃんに会えない理由

最近になってようやく「サマー 姉 詩集」などで検索してくる人が増えてきた。 今月詩集が書籍化ってことで、認知度高まっているね。 独りになった途端気持ちが塞ぐのだが、そんなことだらだら考えても仕方ないので本読んで自己耽溺する。 本屋行くと気持ちが…

「ウルトラマンレオ」考―その不条理と孤独のドラマツルギー

久々ウルトラネタ。 実相寺監督との関係は薄いが、先週の「ウルトラマンメビウス」で、32年振りにウルトラマンレオが当時の主役・真夏竜氏込みで客演した模様。やっぱり観とくべきだった。 昭和のシリーズ設定を活かしているか否かで賛否両論の最新作「メ…

幻冬舎新書がダメダメな件

ここ最近の新書ブームに乗ってか、幻冬舎からも新書が創刊されていた。 ざっと立ち読みしたけど、どれも内容イマイチだった。新書は流動的な知識や思想を整理し、ある程度レジュメするのには便利なので、何かを研究するときの取っ掛かりとしてはいつもお世話…

訃報・実相寺昭雄

風ひいてくたばる。 誰か飯作りに来て。 僕の大好きだった映画監督実相寺昭雄が亡くなった。 (via.映画をめぐる怠惰な日常) 先日ここでも紹介したリメイク「シルバー假面」や「ユメ十夜」と新作の公開が迫っていたし、「ウルトラマンマックス」でも二つの…

90'sのニヒリズム、及びその象徴としてのノストラダムス

今年の年末はこれで決まりだね。 WON'T BE LONG(DVD付)アーティスト: EXILE&倖田來未,Bro.KORN,h-wonder出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング発売日: 2006/11/22メディア: CD クリック: 31回この商品を含むブログ (33件) を見るバブリー過ぎる。商…

過剰でエゴイスティックな「LOVE」がビートルズの新作として世界を席捲する悪夢

未だ「処女膜 画像」で検索してくる人いるけど、何なんだ、一体?授業のインタビュー調査の練習で、ミャンマーからの留学生にお話聞いたのだけれど、色々大変なんだなぁと。電話の交換に国家が噛んでいるので、国の内部事情に関して正直な会話すらできないん…

同時代人としての新たなギャツビー像―村上春樹訳「グレート・ギャツビー」レヴュー

「グレート・ギャツビー」というフィッツジェラルドの名作があるが、この作品に心惹かれてやまない作家の一人である村上春樹の新訳がリリースされた。グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)作者: スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzg…

僕の考えるビートルズ(2)―どうしても好きになれない10曲ソート

あーもう、全てが不潔。 暗闇と死だけが、 完全な概念に感じる。 巷には安っぽい愛情が溢れてるね。 孤独と向き合う時間が、最も自分が研ぎ澄まされていると感じる。 それができない人間が、 最近多いのは、 携帯電話のせいですかね。今日、あんまり書くこと…

君の望む狂気が過ぎ去った後も―髭ちゃん新作についての追記

どうでもいいんだが、僕の部屋の前でカーセックスするのはマジでやめて欲しい。 たまにあるけど今日は無性に腹が立った。 中学のとき、近所のカーセックスのメッカみたいな河原があって、よく友達と車を揺らして遊んだ。 そんな思春期だからこんなろくでもな…

髭メジャーファーストアルバムへの第一印象

メモ書きはこの辺にしといて、今日のトピックス。Peanuts Foreverアーティスト: 髭(HiGE),須藤寿,斉藤祐樹出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2006/11/08メディア: CD購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (209件) を見るすっかり…

鈴木清順@シネマヴェーラ

見に行ってきました。鈴木清順48本勝負in渋谷シネマヴェーラ。 シネマヴェーラって基本2本立てで800円なのだが、この特集は1本1000円ということが、到着直後に判明。マジかよ。ってことで、初期作品「裸女と拳銃」「暗黒街の美女」の2本だけ見て帰る。腹が立…

「怪獣使いの遺産」感想―集団心理の恐るべき「正義」を描いた問題作「怪獣使いと少年」の続編の是非

今日はちょっと気合入った記事書くよ。特撮ネタだけれど、そこから現代社会に潜む構造的暴力の病理性を考察してみたい。きっかけとなったのは今日放映されたウルトラマンメビウス「怪獣使いの遺産」。 直木賞受賞作家である朱川湊人がシナリオを執筆するとい…