Devil's Own

cinema, music, book, trash and so on...

2009-01-01から1年間の記事一覧

グッバイ、2009!

次に映画ベスト10。 1.『カールじいさんの空飛ぶ家』(ピート・ドクター) 2.『グラン・トリノ』(クリント・イーストウッド) 3.『レイチェルの結婚』(ジョナサン・デミ) 4.『セブンティーン・アゲイン』(バー・スティアーズ) 5.『スペル』…

グッバイ、2009!

ことしもあとわずかということで、毎年恒例のふりかえりエントリー。こういうエントリーを書いていると「ああ今年も終わるなぁ」という気がしてくる。まずはお世話になったレコードを10枚。Low Life (Coll)アーティスト: New Order出版社/メーカー: Rhino …

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』

祝日ということもあり子ども連れが多かったのだが、とにかくわいわいと劇場が活気づいていた。『カールじいさん〜』のときも思ったけど、こういう映画はやっぱり子どもたちがたくさんいる時間帯に見たほうがいい。作品自体も、素直に楽しめる佳作だとおもう…

『カールじいさんの空飛ぶ家』

ピート・ドクターの監督第2作。78歳のカールじいさんは、死に別れた妻エリーとの思い出が詰まった小さな家にひとりで暮らしている。冒険家に憧れていた夫婦には子どもがなく、南アメリカにある「伝説の滝」で暮らすというささやかな夢のために貯金をして…

『イングロリアス・バスターズ』

普段読んでいるブログを見て回ると既に幾多の感想が述べられているのだが、いずれも面白い。タランティーノの映画には観る人までもファンタジーの世界に引きずり込んでいくような求心力がある。この映画に関する言説を眺めていて、「バスターズがナチを蹴散…

『行旅死亡人』

ノンフィクション作家志望のフリーター・滝川ミサキは自分が重病で病院に搬送されたという不可解な連絡を受ける。見ず知らずの別人が自分の住民票を使い、滝川ミサキになりすましていたというのだ。ノンフィクションのネタになるかもしれないと勇んで病院へ…

映画ゼロ年代ベスト10

http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20091108 毎年恒例のid:washburn1975氏の企画。昨年の邦画オールタイムベストからもう1年も経つのかとおもうとなんだかせつない。オールタイムベストと言われるとなぜかどうしてもゼロ年代の作品が外れてしまうのだよね…

カール・Th・ドライヤーコレクション

1月に第1弾『ゲアトルーズ』が出る。紀伊国屋えらい。即効予約した。コレクションと言うからには『怒りの日』『奇跡』も出るんだよね。

『アンナと過ごした4日間』

「知られざる巨匠」として「知られる」イエジー・スコリモフスキ監督作。いろいろなところでいろいろな人たちが「スコリモフスキ、スコリモフスキ」言っているのでとても気になっていたのだが、スコリモフスキの作品を見ようとすると大雨が降ったり、隕石が…

『スペル』

サム・ライミ久々のホラー映画。すぐれたホラー映画を見ているときになぜだか笑いが洩れてしまうという経験は多くの人が持っているとおもう。ホラーをホラーたらしめている「こわい」という感覚についてストイックに突き詰めていく黒沢清のような作家もいる…

『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』

アーティスト死後に取り繕ったような追悼企画が行われるのは実はあまり好きではない。マイケル・ジャクソンに関してはことさら複雑な思いだった。しかし「あなたが音楽やダンスの魔法を信じるなら、敢えて混雑する日を狙って満員の映画館に駆けつけてほしい…

『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』

結成30年近くになっても売れることのなかったへヴィメタルバンド・アンヴィルに密着したドキュメンタリー映画。監督のサーシャ・ガヴァシはどこかで見た名前だと思っていたが、『ターミナル』の脚本家であった。 以前『レスラー』について書いたときに、自…

『狼の死刑宣告』など

社会人になるとやはり時間がなくなってきて、ブログを書いている暇があるならもう一本映画を見ようという気持ちになり、なかなかまとまった文章を書くことができない。こんな駄文でもそれなりの時間を確保しないと書けないんですよ。休日の限られた時間を使…

『男と女の不都合な真実』

敏腕テレビプロデューサー・アビー(キャサリン・ハイグル)とお下劣なユーモアセンスで人気を博している自称恋愛カウンセラー・マイク(ジェラルド・バトラー)が織り成すラヴコメ映画。徹頭徹尾どこを切ってもふつうのラヴコメである。コメディでも艶笑劇で…

『ロボゲイシャ』

とても楽しみにしていた井口昇の新作。ゲイシャ、ハラキリ、エビフライといった「逆輸入ギャグ」が前作以上に押し出され、井口独特のユーモア感覚はスプラッタ的な視覚表現よりむしろ台詞まわしのほうに比重が置かれるようになった。荒唐無稽な展開の中でも…

『空気人形』

是枝裕和の新作。ある日突然心を手に入れてしまったラヴドール(ぺ・ドゥナ)が持ち主が仕事に出ている間に東京の街をさまよい、そこで生活するさまざまな人々と触れ合っていく。心を持ってしまったラヴドールという設定から思い出されるのは、金子修介がロ…

「Magical Mystery Tour」「Past Masters」

MAGICAL MYSTERY TOURアーティスト: BEATLES出版社/メーカー: EMI UK発売日: 2009/09/09メディア: CD購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (15件) を見るPast Mastersアーティスト: Beatles出版社/メーカー: EMI UK発売日: 2009/09/09メディア: CD…

『サブウェイ123 激突』

いつのまにか大層な「作家」に持ち上げられた感のあるトニー・スコットの最新作。『96時間』には特に言及せず『サブウェイ123』を大絶賛する言説の拠りどころはどこにあるのか。「高度な活劇として一見に値する」ってことですかそうですか。 ひたすらに漂白…

いきてます

長らく更新が途絶えていたブログの第一声で「いきてます」って書く人をよく見かけるじゃないですか。あれって何なんだろうな、と思わないですか。いくらブログの更新が途絶えたからって、「ああ、〜さん死んだのか」と思うひとがいるのだろうか。アンテナ登…

『3時10分、決断のとき』

ジェームズ・マンゴールドの新作は57年の名作西部劇のリメイク。あのダンディズム溢れる主題歌がなくなったことは少しだけ寂しいが、アクションシーンの大幅追加と綿密な人物描写を積み重ねることで、『3:10 to Yuma』、というよりも西部劇というジャンル…

『サマーウォーズ』

アクション映画かくありなん。すごく面白かった。ラ・シオタ駅に列車が到着して以来ずっと、スクリーンで「うごく」ものたちこそが見る者を惹きつけてきたのだから、細田守がこのアニメ映画を堂々と「アクション映画」だと言い切ることに僕は感動を覚える。…

『サンシャイン・クリーニング』

ハリウッド的作劇のカウンターとして、ルーザー映画の系譜が古くから存在することは説明不要だとおもう。今年最上級のルーザー映画として多くの人々が『レスラー』を推すことも想像に難くない。時代に必要とされなくなったプロレスラーが、一度うまく行きか…

『ボルト』

ここ数年低迷が囁かれていたディズニーアニメ、会心の復活作。プロデューサーにジョン・ラセターを擁しただけあり、キャラクター造形、シナリオ構成などが綿密かつ丁寧に作られていて、いつもながら感心する。実際『ボルト』はほとんどピクサースタジオの新…

ブラーの思い出

ミッドライフ:ビギナーズ・ガイド・トゥ・ブラーアーティスト: ブラー出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン発売日: 2009/07/15メディア: CD クリック: 6回この商品を含むブログ (14件) を見る ある程度は話の通じる人に好きなバンドは、と聴かれると、…

『モンスターVSエイリアン』

休日毎に見るほど『ヱヴァ』にはまってしまっていて、既に通算3度見ている。来週も恐らく行く。あとは基本的に神保町で成瀬を見ている状態なので、殆ど劇場公開新作を追う余裕がないのだけど、怪獣マニアとしてこれだけはと、見た。 『妖怪巨大女』(195…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、中二病は死んだ!!

もう既にいろいろなところで優れた洞察が書かれているので、ここで書くのも気が引ける。後年も繰り返し言及、参照されるであろう掛け値なしの大傑作なので、僕も公開中はできるだけ何度も足を運びたい。くだらないテレビドラマの劇場版は、この傑作によって…

I Want You Back

死んでからも下世話な勘繰りばっかりやるマスコミに罰を!!死因とかどうでもいいわ、ただ無念だ。帰ってきて欲しい。

メモ書き

9月にブニュエルのDVDが廉価版で再発。全部買っても8千円弱なので買う。小間使の日記(1963) 【ベスト・ライブラリー 1500円:第2弾】 [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル発売日: 2009/09/02メディア: DVD購入: 3人 クリック: 32回この商品…

くるり『魂のゆくえ』

魂のゆくえアーティスト: くるり出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2009/06/10メディア: CD購入: 8人 クリック: 80回この商品を含むブログ (338件) を見る くるりは本当にヘンなバンドだとおもう。メロディー自体はキャッチーで軽妙なのに…

『レスラー』

プロレスとヘヴィメタルを馬鹿にしているフシがある。あんなんダサいし頭わりーよ。そういう十代、二十代は結構多いのではないか。映画をとっても、マッチョで暑苦しいヒーロー像には感情移入できず、小学生の時点で『ロッキー』シリーズ*1は完全に馬鹿にし…