Devil's Own

cinema, music, book, trash and so on...

『哀しき獣』(ナ・ホンジン)

"황해"2010/KR 『チェイサー』はパイプ椅子殴りを始め、斬新な暴力表現は印象に残ったものの、全体としてはあまりノレなかった。『チェイサー』でも気になっていた方向感覚のつかめないアクションシーンの悪癖は改善されるどころかさらにひどくなっている・・・…

『贖罪(#.4 とつきとおか)』(黒沢清)

"Shokuzai(ep.4 Ten Months Ten Days)"2012/JP 病弱な姉を持つ由佳(池脇千鶴)は愛情に飢えていて、事件当日親切にしてくれた警官に好意を寄せる。欲しいものをいつも姉に横取りされていると感じていた由佳は、姉の結婚相手が警察官だと知り義兄を誘惑する。…

『贖罪(#3.くまの兄妹)』(黒沢清)

"Shokuzai(ep.3 Siblings of Bears)"2012/JP 呪わしい事件に立ち会った4人の少女のうちのひとり、晶子(安藤サクラ)は前2話の2人とは対象的に今もって自宅に引きこもった生活している。自己評価が極端に低く、事件当日に親戚にもらった「身分不相応の服…

『ラビット・ホール』(ジョン・キャメロン・ミッチェル)

"Rabbit Hole"2010/US ニコール・キッドマン製作、主演。事故で子どもを失った夫婦をキッドマンとアーロン・エッカートが演じている。関東での公開時、空中キャンプの伊藤聡(id:zoot32)さんが「『レボリューショナリー・ロード』や『ブルーバレンタイン』と…

『恋の罪』(園子温)下

"Guilty of Romance"2011/JP 先日の『恋の罪』を罵倒したエントリでちょっとした反論をいただきました。最初はリツイート経由でですね「映画の中で描かれていることが果たして製作者側の倫理まで表してることになるのか」という疑問を呈された上で「女が力を…

『恋の罪』(園子温)上

"Guilty of Romance"2011/JP かねてから苦手意識を持っていた園子温ではあるが、ここへきてはっきりと「嫌い」まで振り切れる作品に出合ってしまった。題材への浅はかさ、男根主義的なセックス観、過剰な露悪性、中途半端にブンガクをたしなむ俗物根性・・・す…

『贖罪(#2.PTA臨時総会)』(黒沢清)

"Shokuzai(ep.2 Extraordinary General Meeting of PTA)"2012/JP 第1話ではまだまだ判断材料が少なかったが、2話は掛け値なしに傑作と言ってしまっていいのではないか。15年前の事件に居合わせた4人の少女のうち、最も責任感の強かった優等生真紀(小池栄子…

人生に影響を与えた45曲

あちこちで流行っているので私も選んでみた。45曲もあると良い感じに自意識が薄まっていいですね。私は音楽をやらないので「影響」というのはやや語弊があるが、例えばその曲を聞いただけで初めて聞いたときの感覚やよく聞いていた時期のことを条件反射的に…

『贖罪(#1.フランス人形)』(黒沢清)

"Shokuzai(ep.1 French Doll)"2012/JP 今年もよろしくお願いします。今年最初に見た映画は『男はつらいよ 寅次郎春の夢』でした。年末からWOWOWでシリーズ全作放送をしていたので。WOWOWは「町山智浩のトラウマ映画館」を目当てに先月加入したが暇を持て余す…

さようなら2011(映画編)

メリークリスマス。いえーい。最後に映画のベスト10です。転職に伴い私も地方ブロガーへ。都心に住んでいた頃とくらべ話題作を見逃し歯がゆい思いをすることも多かった。出張の合間に見に行ったり、たまの休日に福岡まで遠征してみたりもした結果今年の劇場…

さようなら2011(音楽編)

試験的に書いてみたAVに関するエントリに思いのほか反響があり動揺を隠せない・・・やはりインパクトって大事なんだなと。ここからは例年と同じくほそぼそと音楽と映画を2日に分けて振り返っていきたい。 まずは今年よく聞いたアルバムを10枚。THE SOCIAL NE…

『アラサーちゃん』(峰なゆか)

アラサーちゃん (ダ・ヴィンチブックス)作者: 峰なゆか出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2011/11/18メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 122人 クリック: 3,476回この商品を含むブログ (50件) を見る 面白い!居間でくすくす笑いながら読ん…

スポーツ映画ベスト10

今年もこの季節がやってきてしまった。今回はスポーツ映画ということです。ではさっそく。 http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20111101 1.『ローラーガールズ・ダイアリー』(ドリュー・バリモア) "Whip It"2009/US ローラーゲーム 2.『チアーズ!』(ベ…

『ブレックファスト・クラブ』(ジョン・ヒューズ)

"The Breakfast Club"1985/US かねてからジョン・ヒューズの影響を指摘されていた『仮面ライダーフォーゼ』だが、第7、8話ではヒューズの代表作『ブレックファスト・クラブ』にストレートにオマージュを捧げたエピソードが登場した。ジョックス(体育会系い…

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(ルパート・ワイアット)

"Rise of the Planet of the Apes"2011/US 『猿の惑星』シリーズの第7作。公開前のリーフレットには「まさかこんなに泣ける『猿の惑星』が見られるとは」とか「最初から最後まで泣き通しでした!」という正気とは思えない惹句が踊っていたが、ふたを開けて…

『ステイ・フレンズ』(ウィル・グラック)

"Friends with Benefits"2011/US 片道2時間かけて一人いそいそとハリウッドラブコメを見に行き、ハンカチをぐしょぐしょにしながら劇場を出て行く26歳メガネ男子が私である。軽妙な会話とポップミュージック、多幸感あふれるダンスとキス。それ以外は何も…

『へんげ』と『先生を流産させる会』(カナザワ映画祭)

17日からの2日間、カナザワ映画祭に行ってきました。映画祭はもちろん金沢市に行くのも今回が初めてで、特急列車と新幹線を乗り継ぎ片道8時間近くかかった。イベント自体も面白かったけど普段からtwitterやはてなでお世話になっている方々と実際にお会いし…

『スコット・ピルグリムVS. 邪悪な元カレ軍団』(エドガー・ライト)

"Scott Pilgrim vs. the World"2010/US・UK・CA エドガー・ライト新作。原作は未読だが、少年ジャンプの枠組みに高橋留美子的なラブコメ要素を接合した世界と説明していいのか。いずれにせよ日本の漫画文化の影響下にある魅力的な作品世界ではある。随所に織り…

『くまのプーさん』(スティーヴン・J・アンダーソン、ドン・ホール)

"Winnie the Pooh"2011/US 会社帰りの森ガールに交じり『くまのプーさん』を見てきたわけだが、あまりにドラッギーな映像の連続に恍惚状態で劇場を出た。目がとろんとしきった相当やばい顔になっていたとおもう。森ガールたちも同じように思考停止しきった顔…

『総天然色ウルトラQ』

"Ultra Q(Colorize)"2011/JP 『スーパーマン』のボックスが当初の予算よりはるかに安価で手に入ってしまったことから、迷いを吹っ切り購入。45年前に放映された伝説の特撮テレビ番組、ご存知『ウルトラQ』を最新のデジタル技術でカラー化したという衝撃の…

『スーパーマン・モーション・ピクチャー・アンソロジー』(The Complete Superman Collection)

"Superman"-"Superman Returns"1978-2006/US 8月末の発売がアナウンスされていたBDボックス『スーパーマン・モーション・ピクチャー・アンソロジー』がいつのまにか無期限発売延期になってしまっていた。なんだよもーと思って調べているうちに字幕、吹き…

『ティファニーで朝食を』(ブレイク・エドワーズ)

"Breakfast at Tiffany's"1961/US 先日シネフィルイマジカで10年以上ぶりに見た。「ムーンリバー」の甘く切ない旋律を聴くだけで涙腺を刺激されてしまうのだが、映画自体は古くさいラブコメくらいにしか思っていなかった。まあ当時はひねくれた中学生でし…

『キッズ・オールライト』(リサ・チョロデンコ)

"The Kids are Alright"2010/US 『キッズ・オールライト』はこれまで多くのアメリカ映画が扱ってきた「家族崩壊」をモチーフにしているが、近年まれに見る後味の良さが印象を残す。一度亀裂の入った家族がなれ合い的に再生する様子がまるで美談のように描か…

Suede

スウェード(コンプリート・エディション)(DVD付)アーティスト: スウェード出版社/メーカー: インペリアルレコード発売日: 2011/07/06メディア: CD購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (4件) を見る 私の大好きなイギリスのロックバンド、スウェー…

『スーパー!』(ジェームズ・ガン)

"Super"2011/US 『キック・アス』はアメコミヒーローというジャンルを批評しつつ、最終的にはジャンルの王道そのものへと着地してみせた傑作だ。自警活動の狂気や薄ら寒さをさらりと描きながら最後までエンターテインメントに徹する。今見返してもかなり高度…

『SUPER 8/スーパーエイト』(J・J・エイブラムス)

"Super 8"2011/US ネタバレエイトです。 J・J・エイブラムスの最新作『Super 8』は、傑作と言ってしまっていいと私個人はおもっている。ただ、今この作品についてさまざまな言説が提示されることにどうも収まりの悪さを感じてしまうのだな。私たち大人がいろ…

『裸心 ─なぜ彼女たちはAV女優という生き方を選んだのか?─』

裸心 ─なぜ彼女たちはAV女優という生き方を選んだのか?─作者: 黒羽幸宏出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/05/23メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 5人 クリック: 444回この商品を含むブログ (15件) を見る 人気AV女優8人のインタビュー集。久々の…

ソフトリリース予定

ハロー!ダイシックスだよ。地方生活も慣れてきました。東京のように映画が見られないのでDVDを買うことで飢えをしのいでます。お買い物中毒なワタシ!毎日『ソーシャル・ネットワーク』見てる。 6月 主婦マリーがしたこと [DVD]出版社/メーカー: キングレコ…

『ブルーバレンタイン』(デレク・シアンフランス)

"Blue Valentine"2010/US アメリカ映画には普通の家族にある小さな亀裂を顕微鏡で拡大し、つぶさに見せるような系譜が存在すると思う。そうした映画の代表選手がジョン・カサヴェテスであり、ウディ・アレンであったりする・・・というのは今はなき良ブログ「マ…

『ブラック・スワン』(ダーレン・アロノフスキー)

"Black Swan"2010/US アロノフスキーの最新作『ブラック・スワン』はバレエに取材したサイコスリラーと一応は説明できる。物語構造上の『Perfect Blue』(今敏)との類似性も指摘されているとおりだし、華やかな舞台役者の内幕ものとして『サンセット大通り…